【視察報告】TIMC大阪における先端健診サービスの実態(2024年6月23日)
はじめに
2024年6月23日、徳洲会インターナショナルメディカルチェックアップ大阪(通称:TIMC大阪)を視察しました。
本視察の目的は、民間による国際医療・健診サービスの実態を学び、横浜市における予防医療推進や医療政策の参考とすることにあります。
視察先の概要
- 視察施設:医療法人徳洲会 TOKUSHUKAI INTERNATIONAL Medical Check-up OSAKA(TIMC OSAKA)
- 対応者:マネージャー 鎌船様
◇ 施設概要(公式情報より)
大阪駅至近の好立地にあるTIMC大阪は、完全予約・完全個室制の健診専門施設。
主に中国を中心とした海外富裕層向けに、高価格帯・短期間完結型の健診サービスを提供しています。PET-CT、MRIなどの先進機器を備え、1日ですべての検査・診断・歯科治療まで完了するワンストップ体制を整えています。

視察内容
◇ 全体の流れ
施設全体の説明を受けた後、検査エリア・個室やVIPルームなどを視察しました。



◇ 主な健診サービスと特徴
- 健診料金:最低50万円〜100万円超(個別に様々なメニューがあり、法定の健康診断を行うスペースもあります)
- 1日あたり最大20名、平均10名を受け入れ
- 個室対応

主な検査項目
- PET-CT、MRI、CT、マイクロCTC、超音波、X線、内視鏡などの画像診断
- 採血検査は即日結果・紹介対応
- マンモグラフィーなど女性向け検査
- 歯科健診:その場で詰め物や被せ物の処置まで完了
- ブルーラジカルによる歯周病治療(超音波振動+ラジカル殺菌/99.99%除菌)
- AI診断による胃カメラの画像解析など

質疑応答(抜粋)
Q:利用者層は?
A:中国籍の方が8~9割を占めている。富裕層を中心に構成。
Q:検査内容の決め方は?
A:来訪者の健康状態やニーズに応じて事前コンサルで最適なプランを提案。
Q:この価格帯で提供できる理由は?
A:診断、検査、一部は治療、病院紹介までを一貫で実施。検査設備・人・フローをお客様にとって待ち時間なく組んでいるため、プレミアム価格でも評価されている。
感想・考察
TIMC大阪は、まさに“医療のトップ”ともいえる先端的民間健診施設でした。特に、完全個室制でAIや最新機器を駆使しながら1日で全工程を完結させる体制は、日本の公的医療機関ではなかなか実現できないものです。
今回の視察を通じて、次のような気づきと学びを得ました:
- 健診や予防医療の最先端研究開発や実際の実装により、医療業界全体への波及が期待されると共に、健康寿命の延伸ひいては医療費の抑制につながること
- 技術革新(例:ブルーラジカル、AI診断)が医療の質と効率を高めていること
- 民間の自由度を活かした国際展開が、医療産業の新たな可能性を開いていること
横浜市においても、こうした民間の柔軟な取組みを積極的に参考にし、地域の健康づくりに結びつけていくことが重要だと改めて実感しました。
まとめ
TIMC大阪の視察では、高価格帯かつ高品質な健診サービスの現場を実地で確認でき、今後の医療政策に資する大きなヒントを得ることができました。
民間施設だからこそ実現できる「スピード」「質」「収益性」のバランスに加え、健康を資本とする考え方を改めて学ぶことができました。

右から、柏原すぐる、坂井ふとし、大山しょうじ、いそべ尚哉、くしだ久子、徳洲会の鎌船様