【視察報告】中央児童相談所 / 総合リハビリテーションセンター・横浜ラポール
8月24日に行った会派視察をご報告いたします。
横浜市中央児童相談所
現在、横浜市には4つの児童相談所があります。今回は南区に位置する中央児童相談所へ行きました。
場所は南区役所のすぐそばです。
横浜市の児童相談所の概要は下記の通りです。
これに加えて、下記の通り、令和8年3月の竣工に向けて、鶴見区の生麦駅近くに東部児童相談所の整備が計画されています。令和5年度は実施設計を進めているところです。
鶴見区運営方針より
また、相談取り扱い/児童虐待対応/一時保護の状況は下記の通りです。
大きなポイントとしては、
・相談取り扱い並びに児童虐待対応の件数は年々増加傾向にある
・一時保護の定員数を収容人数の平均が超える状況まで増加してきている
ことが言えます。
また、施設にある相談室などの諸室や一時保護所の様子も確認させていただきました。
こちらは多目的ホールの様子。夏祭りの準備が進められている状況でした。子供たちが安心して生活し、季節感もあるイベントなども経験できるような工夫がなされている状況が確認できました。
その他に、確認できたこととしては以下のような内容がありました。
- 児童福祉法の改正に伴い、施設運営基準の見直しが行われている一方で、子どもの権利擁護や意見表明権などの確保の観点からも、運用の見直しが必要な点がある。例えば、一時保護中の通学やタブレットによるリモート授業参加など。
- 一時保護の定員が超過する状況であるからと言って、特に緊急案件の一時保護がなされなかったような状況はない。
- 非常勤職員による夜勤や休日当番制があるとはいえ、長時間残業が常態化しており、働き方の点では改善が望まれる。
- 今年度は里親フォスタリングの民間委託を進めており、一般社団法人みらい横浜が選定され、9月から委託がスタートするようです。横浜市中期計画においては里親委託率の目標が30%におかれていますが、民間委託ですべてが解決するのか、など多面的な視点が必要と言える。
これらは一例に過ぎませんが、視察内容の一部を報告させていただきます。
横浜市総合リハビリテーションセンター・障害者スポーツ文化センター横浜ラポール
こちらは、日産スタジアムへ新横浜駅から向かうときに最後に左側に立っている建物と言った方が分かりやすいかもしれません。二つの建物が隣接しています。
横浜市の令和5年度予算ベースで約30億円規模の事業です。指定管理者は社会福祉法人横浜市リハビリテーション事業団で、横浜市外郭団体の一つです。
それぞれの施設は条例に基づいて設置されています。
施設のパンフレットはこちらです。
施設案内はこちらです。
リハビリテーションセンターは下図のような様々な事業を行っています。
多くがソーシャルワーカー(社会福祉士)の総合相談を窓口に、就学前児童から始まる療育や障害をお持ちの方の暮らしを支える企画開発研究、就労復帰を目指す社会参加支援など様々な事業の状況を確認できました。
一方、横浜ラポールでは障害を抱える方を含めて様々な方が利用されている様子が確認できました。
このような施設があります。
当施設を訪れるきっかけは様々あると思いますが、受付で施設の案内や個人登録からスタートします。
公共施設マネジメントの観点から
いずれの施設も市民の暮らしを底支えしているもので、無くてはならないものです。しかしながら、これらは当然多額の税金が投じられています。横浜市に限りませんが、中長期的には公共施設の総量を削減しなければ、財政的には持たないと試算、計画されています。
とはいえ、無くてはならない施設やその機能や広さが足りていない施設もあるからこそ、行財政改革によって無駄を無くして、誰もが自分らしく暮らしたり、将来世代が育っていくための施設に投資ができる素地をつくる必要があるのではないかと考えます。
もちろん、それぞれの施設運営にも課題がありますので、ソフト、ハード、そして部局や組織を超えた課題解決を議会からも後押しできるように学び、適切に働きかけを行っていきたいと考えます。
【執筆者】柏原すぐる
※本投稿には執筆者の見解が含まれ、会派を代表するものではありません。